インプラントが長持ちする人・しない人の違いとは?
こんにちは。
西明石にある歯医者ゆたに歯科クリニックの中島です。
インプラントをしていく上で知っておきたい『寿命を分けるポイント』をご説明させていただきます。
インプラントは「一生もの」と思われがちですが、
実際にはケアのしかたや生活習慣によって寿命が大きく変わる治療です。
10年以上しっかり使い続ける方がいる一方、
数年でトラブルが起きてしまう方もいます。
では、両者の違いはどこにあるのでしょうか?
今回は、歯科医の視点からわかりやすくご紹介します。
◆ インプラントが長持ちする人に共通している5つのこと
① 定期検診を必ず受けている
もっとも大きな違いは、メインテナンスの継続です。
インプラントは虫歯にはなりませんが、
**歯周病と同じように周りの組織が炎症を起こす「インプラント周囲炎」**になることがあります。
早期発見と予防が何より重要。
3〜6ヶ月ごとの検診で
- 噛み合わせ
- 清掃状態
- 歯ぐきの炎症
- インプラントの周囲の骨の状態
などを確認することで、トラブルを未然に防げます。
② 自宅でのケアが丁寧
インプラントを長持ちさせる方は、
例外なくセルフケアの質が高いです。
- 歯ブラシでしっかり磨く
- デンタルフロスや歯間ブラシも使う
- 就寝前のケアを必ず行う
インプラントの周りは汚れが溜まりやすいため、
「天然歯以上に丁寧に」がポイントです。
③ 噛み合わせが安定している
驚かれる方が多いのですが、
噛み合わせの乱れはインプラントの寿命を縮める大きな原因です。
強い力がかかり続けると骨がダメージを受け、
最悪の場合インプラントが揺れたり抜けたりすることも。
長持ちする方は
- 歯ぎしりのナイトガードを使用
- 定期検診で噛み合わせ調整を受けている
など、力のコントロールがしっかりできています。
④ 全身の健康管理ができている
特に影響が大きいのは
- 糖尿病(特に血糖値のコントロール)
- 喫煙習慣
- 免疫力の低下
- 服用しているお薬の影響
などです。
健康状態が安定しているほど、
インプラントの周囲の骨がしっかり維持されやすくなります。
⑤ 生活習慣が整っている
インプラントの寿命には、意外と日常のクセも関係します。
- 片側だけで噛む
- 硬いものばかり好む
- 食事をあまり噛まずに飲み込む
こうしたクセは負担の偏りにつながります。
長く使っている方は“無理のない噛み方”が習慣化しています。
◆ インプラントが長持ちしない人に多い特徴
逆に、以下のような傾向があると
トラブルが起きやすくなります。
- 定期検診に来ない
- 歯磨きにムラがある
- 歯ぎしり・食いしばりが強い
- 喫煙習慣がある
- 糖尿病のコントロールが悪い
- 入れ歯や天然歯に痛みがあっても放置してしまう
これらが“絶対にNG”というわけではありませんが、
放置するほどリスクは高まります。
◆ 今日からできる“インプラントを長持ちさせるコツ”
- 毎日のケアを少し丁寧にする
- 歯間ブラシを取り入れる
- 気になる痛みや違和感は早めに相談
- ナイトガードの使用を習慣にする
- 定期検診の日程を忘れないようにする
特別なことをしなくても、
ほんの少しの積み重ねが寿命を大きく左右します。
◆ まとめ:インプラントの寿命は“治療後の過ごし方”で決まる
インプラントはとても優れた治療ですが、
“入れて終わり”ではありません。
長く使えている方ほど、
- ケア
- 通院
- 噛み合わせ管理
を大切にされています。
もしインプラントをご検討中の方は、
治療後の生活まで見据えることで、
より安心してインプラントを活用できます。
気になることがあれば、いつでもご相談ください。