おしゃぶり・指しゃぶり、いつまでOK?
こんにちは。
西明石にある歯医者、ゆたに歯科クリニックの中島です。
小さなお子さんを持つ親御さんからよくいただくご相談のひとつに「おしゃぶりや指しゃぶりは、いつまでしていて大丈夫ですか?」というものがあります。
赤ちゃんにとっておしゃぶりや指しゃぶりは、ただの癖ではなく、心を落ち着かせたり安心感を得たりするための大切な行動です。特に生後すぐから1歳頃までは、吸う動作そのものが成長の一部であり、無理にやめさせる必要はありません。
おしゃぶり・指しゃぶりのメリット
まずは肯定的な面から見てみましょう。
- 安心感を与える:眠りにつきやすくなったり、不安なときに気持ちを落ち着けたりできます。
- 口腔機能の刺激:吸う動作を通じて口や舌の筋肉が使われ、発達に役立つ側面もあります。
つまり、ある時期までは自然な行動であり「悪いこと」と捉える必要はありません。
いつまでなら大丈夫?
目安としては、3歳頃までにやめられると歯並びや咬み合わせへの影響が少ないとされています。
特に乳歯が生えそろい始める2歳半以降は、長時間の指しゃぶりやおしゃぶりが続くと以下のような影響が出る可能性があります。
- 出っ歯(上の前歯が前に傾く)
- 開咬(奥歯をかんでも前歯が閉じない状態)
- 発音のしにくさ
ただし、1日のうち短時間だけ、眠るときなどに限定して使っている場合は影響も小さく、成長とともに自然に減っていくことも多いです。
無理にやめさせないことが大切
「歯並びが悪くなるかも」と心配になり、急にやめさせようとすると、かえって子どもの心にストレスがかかってしまうこともあります。
ポイントは、子ども自身の発達に合わせて少しずつ手助けをすることです。
例えば:
- 昼間はおしゃぶりを使わず、夜だけにする
- 指しゃぶりをしたら手遊びや絵本で気をそらす
- 「そろそろ卒業できるかな?」と前向きな言葉かけをする
このように段階的に進めるとスムーズにやめやすいです。
歯科でできるサポート
もし4歳を過ぎても続いている場合や、歯並びに影響が出始めている場合は、一度歯科に相談することをおすすめします。
- 歯並びやかみ合わせのチェック
- 舌や唇の使い方のトレーニング(口腔筋機能療法)
- ご家庭での声かけ方法のアドバイス
を通じて、お子さんに合った無理のないやめ方を一緒に考えていくことができます。
まとめ
- おしゃぶり・指しゃぶりは、乳児期にとって自然で安心できる行動。
- 3歳頃までに自然にやめられるのが理想的。
- 4歳以降も続いている場合は歯並びに影響する可能性があるため、歯科での相談をおすすめ。
- 大切なのは「無理にやめさせない」「親子で一緒にステップを踏む」ことです。
お子さんが安心しながら成長できるように、あたたかく見守りながら少しずつ卒業への道をサポートしてあげましょう。