油谷征彦

医療法人愛進会理事長/歯科医師

2001年 大阪歯科大学を卒業し2003年に3代目として油谷歯科医院を継承。
2011年 移転開業し現在のゆたに歯科クリニックへ。
2016年 医療法人化。2017年大阪に分院を開業。
2005年 小児矯正を開始し、これまでに大人子供合わせて数百の矯正治療を担当。
2018年 マウスピース矯正『インビザライン』を導入し、インビザラインだけで症例は200を越える。

今や歯科大学生の40%〜50%は女性です。
つまりこれからの若手歯科医師のおよそ半分は女性歯科医師という事ですから、女性歯科医師の成功開業医についてどう考えるべきかを伝える必要があると思います。
そこで今回は成功開業医への道は『女性ドクター』についてです。

結論から言いますと成功パターンは男性と比べてかなり難しい。
もちろん、成功しない訳ではありません。

大切なことは、男性より難しいからこそ成功への計画と準備をより早いうちから立てなければならないということです。
もちろん『何をもって幸せとするか?』『何をもって成功とするか?』は人によって異なります。
ただ『自分の人生がどのようになっていけば幸せか』ということをできるだけ早いうちに具体的にイメージしましょう。

『なぜ女性歯科医師の成功が男性歯科医師の成功より難しいか』

理由はさまざまでありしかも複雑ですが、『結婚・出産・育児』という人生最大のイベントがあるからに他なりません。

そこで以下の3つのポイントについて知っておきましょう。

1,実は結婚自体が男性より難しい
2,出産や育児と仕事のキャリアアップを同時に行うこと自体がとても難しい
3, 開業医は歯科医師としてだけではなく経営者としての勉強や仕事が必要になりさらに多忙になる

では一つずつ詳しく見ていきましょう。

1 結婚について

これは男性歯科医師はとても簡単です。目の前のことを頑張って歯科医師として仕事ができる男になっていけば、年を追う毎に勝手に価値が上がります。学生の時は全然モテなかったようなタイプでも、仕事ができるようになってからドーンと価値が上がり若くて容姿端麗な奥さんをもらって、幸せにしている人は山ほどいます。ですから男性歯科医師は彼女がいなくても全く焦る必要はありません。心配せず目の前の患者さんのために真摯に取り組んでいきましょう。

しかしながら女性歯科医師は目の前の仕事に打ち込んで腕を上げていても残念ながら結婚のし易さとは比例しません。
逆に年齢を重ねていくとある時期から結婚が難しくなっていきます。
もし仮に結婚相手は誰でも良いというのであれば簡単に結婚できます。しかし結婚というものはお互いの価値観が一緒だから結婚に至り、反対にお互いの価値観が大きく異なれば離婚に至るのです。

つまり女性歯科医師は男性歯科医師と異なり、歯科医師としてレベルアップして収入が増えてきた頃には、レベルの低い人とは価値観が合わなくなっています。(もちろんお金だけではありませんが)やっぱり誰でも良いという訳にはいかないのです。

実際に、私が知っている女性歯科医師なのですが、一般的に見てとてもお綺麗な方なのに未婚のドクターがちらほらおられます。もしかしたら若い頃モテたからこそあまり自分から積極的に男性にアプローチしなかったのかもしれません。これは実は歯科医師に限らないお話らしく、仕事をバリバリやってきた女性は35歳までに結婚しなかった場合、以降は未婚のままというケースが多くなるそうです。35歳から急に仕事モードから家庭モードへの切り替えが難しい為ではないかと言われています。

2 出産・育児について

この人生最大のイベントをどのように考えるかが男性歯科医師との一番の違いです。

厚生労働省のデータでは今の日本人女性は29歳で結婚する人が多く、その後子供の手が離れる頃には45歳くらいになっています。現役で歯科大学に入り現役で国家試験をパスして、1年の研修が終わったら26歳。29歳まで後4年しかありません。

つまり、自分のためだけに時間を使えて、ガッツリ修行出来る期間が4年しかなく、もし浪人でもしてしまうとその期間はさらに減ります。もしくは出産する年齢を先延ばしにしがちです。

また、妊娠するとフルタイムで働くことが難しくなりますし、出産後に無理をすると更年期障害に影響が出るなど身体的に問題が起きやすくなります。
出産後にはもちろん育児や教育が始まりますので、お子さんの手が離れる頃には45歳くらいになっているのが厚生労働省のデータから読み取れます。

あなたがもし29歳でご結婚され仕事から離れて45歳になった時「さあ、歯医者やろう!」と思っても、卒業したばかりの若い女医と45歳の女医とどちらを雇うかというとやはり前者の可能性が高いでしょう。また45歳〜50歳くらいから段々と視力が衰えてきます。そもそも15年のブランクをどう埋めるかも難しい。医療は10年経つと大きく変わっているので、結局復帰しないという選択肢か、もしくは復帰出来ないという人も多いのです。

しかしながらこれまであなたへの親からの投資金額を考えると(私立なら4000万円程度)4年しか歯科医師として働いていないのはもったいない。
加えて大学浪人や留年や国試浪人をしていると、歯科医師をほとんどせずに結婚出産してその後結局歯医者をせずに終わることもあります。独身時代の修行期間が少なければ余計に復帰は難しいからです。

あなたの親御様は娘が幸せになってくれれば形はどうであれ関係無いと思われていることと思いますが、あなたはこの事を早いうちに知っておくことが大切です。

3 開業して成功するために

29歳まで修行して30歳で開業したとします。
妊娠・出産となるとどうしても医院を離れる期間ができます。

成功開業医が成功後にさらに成功するためには院長不在でも回る強い組織作りが必要ですがこれはなかなか時間がかかる所です。
ましてや女性歯科医師だとかなり早い段階で医院が回る状態を作っておかなければならない。言わずもがな結婚と出産のためです。

もし勤務医時代に歯科医師としての腕だけを磨いて、経営(マーケティングとマネジメント)の腕を磨いていなければ、そして経営者となりうる人格レベルを上げていなければ、経営者としては超初心者なのに院長不在の組織(経営者として上級レベル)を、大急ぎで作り上げないといけないのです。
(歯科医師の腕だけみがいていた場合、自分が抜けるのですから当然医院の収入はがた落ちですよね)

あなたにそれができますか?
世の中にはそれを実際にやっておられる女性ドクターはいます。
本当に尊敬します!

私の知っている女性ドクターも若くに開業してすごく頑張っておられます。
学術セミナーにも経営セミナーにも積極的に参加されます。成功開業医への見学もどんどん行かれています。頑張りに応じて医院の業績も上がっていきます。しかし、妊娠中も出産ギリギリまで働いて出産後はなんと1週間で現場復帰したと聞いています。
本当にすごい!ただただ凄い。でも相当過酷でしょう。

皆が皆そのようなことができる訳ではないと思いますし身体への負担も大きいでしょう。

今の時代はご存じの通り、コンビニより数の多い歯科医院がしのぎを削りながら切磋琢磨しています。
そして新しい技術をいち早く取り入れるなど常にレベルアップしようと努力しています。
クリニックでは歯科医師としてフル回転で働き、経営者としてはスタッフマネジメントを行い、歯科医師の教育から組織作りまで行う。成功開業医はみんなスーパーマン。さらに休みの日はセミナーや学会に参加するなど他の医院との差別化に取り組んでいます。
女性歯科医師は上記に加えて出産・育児・子供の教育・学校行事などがあります。
であるとするならばまわりのサポート無しで一人でやるという事はまず不可能ではないでしょうか。

だからこそ、早い段階からそのことを知り、自分の幸せはどうなる事なのかを男性歯科医師以上に考えて計画を立てておくべきです。

・なるべく早く経営者としての勉強を始めてください(できれば学生時代から)
・キャリアを中断せずに仕事を続けられる環境を探すまたは構築する
・夫がいても子供がいても続けられる状態の準備をする

そういうことが出来る勤務先はあるでしょうか。あまり聞いたことないです。

そこで私は考えました。
『ならば、そんな職場をこれから医療法人愛進会(私が理事長を務める法人)で作っていこう!』と。

私は愛進会を『成功開業医養成機関』にしたいと思っています。
それが今の夢・目標です。
そしてゆくゆくは『働く女性がキャリアを中断せずに仕事を続けられる法人(もちろん歯科医師も歯科衛生士も歯科助手も)』にしていきます。

勤務先に託児所を作り、そこに教育も導入していきたいと思っています。職場の近くや院内に託児所があって、その託児所内で英語の教育などがあればすごく良いと思いませんか。是非作りたいと考えています。元々の私の夢は勤務医の先生のための分院を作ってそれを継承する。特に女性歯科医師にはピッタリと当てはまるのではないでしょうか。

医院経営もスタッフマネジメントも完成しているクリニックを継承するということは開業時の最も大きなリスクをクリアしています。
(開業医の最大のリスク=立ち上げ時にうまくいくかどうか)

女性歯科医師の人生プランとして下記はどうでしょうか。

○結婚・出産・育児のリスクは愛進会という法人に所属することでカバーする。(結婚、出産)
○開業については分院長をしながら愛進会のスタッフ育成システムを利用する。(分院長を経験)
○育児に余裕が出てくる頃にその医院をそのまま継承する。(継承を利用して開業)

これなら自分1人で頑張ってみるよりもリスクヘッジができます。

こんな法人が出来上がるまでこれから最低数年はかかるでしょう。ですが私は女性歯科医師と共にこのような法人を作っていきたいと考えています。「興味があるな」「もうすこし話を聞いてみたいな」と思われる新人女性歯科医師(もちろん学生さんも)は是非メッセージをください。

私のFBに辿り着いた方。できるだけ早い段階で人生計画を立てることをお勧めします。そしてこの事を是非お友達にも教えてあげてください。

今後も歯科学生や若手歯科医師が成功開業医になるためにやっておくべき事、知っておくべき事をアップしていきます。
私のFBを是非友達に紹介してあげたりシェアしてください。